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製作テーマ

今回のコアは骨伝導システム

ハワイアンコアもマホガニーも個体差が大きいので毎回板厚とブレイシング配置を臨機応変に変えています。材のどこを使うかでも全然別物になってくるので面白いんです。あと制作課題に沿って「今回は板厚をちょっと厚めにしてブレイシングを低めに設定」したり、反対に「面白い木目の部分を使いたいから補強をしっかり目に」したりします。表板の鳴り方のセオリーも製作家によってみんな違うと感じてます。骨伝導理論が大事だから骨組みを互いにリンクさせていくやり方、反対になるべく各パーツを開放的に設置して幕の動きを制御せずに自由に振動させる考え方。どちらの方式を取るかは使う木材の性質で変えているのが自分の方針です。ウクレレ作りの一番面白いところがやっぱりボディ作りで、どこか一つを少し変えただけで出てくる音が変わる。なのでいっぺんに色々と変えてしまうとどこがどう作用してどう変わったのかが把握しにくくなります。製作課題を毎回一つのパーツに焦点を当てて少しずつ経験を積み上げてきました。外観で目を惹かせるための工夫も大事。見えない中身の部分にワクワクを詰め込んでいく作業、ここに作り手の醍醐味があったりもします。

鎌倉組は塗装中盤