職人

工房から車で5分の場所へやって参りました。ここは誰でも出入り自由です。

目的は完成したSTモデルの撮影。照明アシスタントに次女を連れて参りました。

撮影の成果はこちらのページにまとめました。よかったらご覧くださいませ。

撮影後に工房に戻り、サンジングシーラー吹付け研磨をしながらラジオに耳を傾けておりました。日曜日は東京FMが面白いんです。AM11:00からは木村拓哉のFlow、PM3:00からは小山薫堂さんの日本郵便プレゼンツ・サンデーポスト。

 

 

この薫堂さんの番組が特に大好きでして、ぜひリンクから聴いて頂きたいです。今週のゲストは鹿沼箒職人の増形早苗さんのお話でした。先代のおじいちゃんの後を継いだお話、研磨作業しながらうるっときてしまいました。

 

 

 

昭和30年代、掃除機が普及し始めてかつてどこの家にもあった箒が過去のものになっていく。でも箒職人が作る箒は50年使えるもの。鹿沼箒最後の職人、増形さんが語る先代の言葉「技術が残るかどうかは世間様次第だ」「奢るな」「一生懸命作ってさえいれば必ず伝わる」何と重く心地よく五臓六腑に浸透する戒めでした。

 

 

早苗さんが東京での介護の仕事を辞めて祖父の後を継ぐことを伝えたとき、「あそうか」としか言わなかった。本当に継いでよかったものかという思いがずっと胸の中にあった。祖父の葬儀のとき、付き合いのあった仕事関係者や友人たちに祖父が「後継ぎができたんだ」と手紙を送っていたことを知る。

 

 

もう、号泣です。手元が霞んで作業一旦休止。

「世間様次第、奢るな、必ず伝わる」

ずっと同じことを続けていくことの難しさを端的に諭していて、その上で努力を惜しむなと聞こえました。もっと頑張らねば。