あっという間に2024年も大晦日
今年も色々とありましたが本当にあっという間に大晦日です。備忘録として一応今年何があったかを書いておこうかと思います。1月はタイプ3のリシェイプに取り組みました。旧モデルのタイトな音の出方もなかなか好評でしたがもっとふくよかなサウンドにしたい思いがずっと去来していました。もっとふくよかに鳴らすためにはそもそもボディ容積を増やさなければいけないと思って一回り大きくなりました。リシェイプしたタイプ3が今年は各地の販売店様に展開されました。
1月下旬、スプールクランプの自作に取り組みました。年間の製作本数が少しずつ増えてきたことでこれまで20年間ずっと使ってきた米国スチュアートマックのスプールクランプだけでは足りなくなってきたので作ることに。スチュマックのクランプ類も20年前とは物価がまるで違ってしまって輸入困難。案外ホームセンターで売ってる丸材とステンレス製丸棒で事足りてしまったのには自分でもびっくりでした。
2月、いつもお世話になっているウクレレショップオハナさんに納品に行ってきました。列車の日帰り納品旅でした。ブログ記事にも書きましたがオハナさんでお取り扱いが始まったのが2014年でしたので今年は丸十年。調子がいい時も悪い時も変わらず支援を続けてくれるお店は稀有です。オーナーの馬野さんはいつも笑顔で接してくれます。来年もどうぞよろしくお願いします。
4月、静岡は三島へ旅してきました。初めて訪れた三島は富士山の湧水を水源とする源兵衛川が街の中をせせらいでいる素敵な街でした。写真のように遊歩道が川の中にあって散策が楽しかったです。ウクレレショップ達磨さんにもお邪魔して静岡のウクレレシーンの盛り上がりを肌で感じてきました。この時、スタンドFMでいつも拝聴しているメイさんのライブも見てきました。新幹線での日帰り旅でしたがとても楽しかったです。
4月、工房オリジナル弦の発送作業に追われました。出荷ウクレレは今、基本的に工房オリジナル弦のエクストラライトまたはライト弦です。弦については人それぞれ考え方があるのでどれが一番ウクレレにとって最良な選択肢かはほんとバラバラだと思います。ただいろんな弦を試したいと言うのはきっとみんな思ってるんでしょうね。
5月、これまた新幹線で日帰り弾丸旅で東京へ。溝の口のneoneraで友紀さんのバースデーライブを鑑賞してきました。自分が作ったテナーがステージで使われているのを見守ると言うのはなんだかとっても緊張するもので、単にライブを鑑賞するのとはまた違った味わいがあります。ただ友紀さんはやっぱりプロでした。そんな製作者の密な緊張など吹き飛ばすほどの安定感と伸びやかな歌声で充実したライブでした。新横浜駅で超満員の新幹線に乗り込み、名古屋までデッキで立って帰ったこともよき思い出です。
7月、スロテッドヘッドの開発に取り組みました。秋に友紀さんの2本目のテナーを製作することになっていたんですが、その2本目テナーはスロテッドにする予定でしたのでこのタイミングで開発しました。通常のソリッドヘッドと比べて工程がいくつか増えます。ザグリ加工用のテンプレート、ペグ穴加工用のテンプレートなども作りました。おかげでその後のスロテッド製作は機械的に進めることができています。
8月、友紀さんとノバフミヤさん二人によるツアーの名古屋公演を観覧。伸びやかなボーカル、二人が放つ声が本当に心地よくてあっという間の二時間でした。ウクレレとピアノ、そしてドラムの異色のスリーピース。このトリオで回る機会があればぜひまたお邪魔したいです。
10月、Christopher Davis Shannonさんから頂いたオーダーソプラノの製作に取り組みました。だいぶ昔からYoutubeで度々視聴していたチャンネルの主からまさかオーダーがくるとは思っていなかったので驚きました。最初メールが来たときは誰だか理解できずアメリカかどこかの人かと思っていました。でもよく住所を見るとロンドンと書いてあったので気がつきました。本当いろんなことが起こるもんですね。
同月下旬、友紀さんの2本目のオーダーウクレレ製作に取り掛かりました。それまでの打ち合わせの中で詰めてきたことをいよいよ具現化。音の塊感をもっと出したい。どうすればそうなるのかをずっと考えてきました。結果的に正解だったかどうかを判断するにはまだあと一年以上は実践経過を踏まえなければ見えてこないと思いますがやれることは全部やりました。
そしてあっという間に12月。二回目の師走展を開催しました。今年も出展者並びに関係者皆様の尽力によって昨年同様の盛り上がりになりました。226名のウクレレファンの方で会場は終始賑やかでした。今年ショップで購入してくださった方が多数私のブースに遊びにきてくれたことは嬉しかったです。大きな展示会にはない手作り感のあるアットホームな雰囲気の共同個展、これからもファンの皆様の期待に応えていきたいと思います。
振り返ってみたらやっぱりあっという間の一年でしたね。今年はアーティストモデル2本を10月に作りつつ師走展出展も準備していったので後半特に忙しかったように思います。やらなきゃいけないこと、やってみたいことがずっと目の前にあり続ける。こんな幸せなことはないと思います。来年もきっとあっという間に終わってしまうと思います。そうなるように目の前のことを一個ずつ丁寧に取り組んでいきたいです。今年もありがとうございました。