塗装工程

今週は予定通り塗装工程

シーラー三回、サンジング二回を終えました。
ウクレレショップオハナさんオーダーのソプラノ裏面

こちらはカルチベイトウクレレさんオーダーのコンサート
あと二回ほどサンジング吹付たらトップコートです。ラッカークリアを二回吹いて数日乾燥させてフレット打ち後にバフ研磨の予定。なので来週中頃には塗装工程完了して今月末には発送できるような段取りです。数日で終わるウレタンと違ってラッカーは塗装にとても時間がかかりますが圧倒的にラッカーの方が塗膜を薄く仕上げることができます。研磨パットに僅かにこびりついている研磨だまりでちょっと引っ掻いたぐらいで塗膜が深く抉れてしまうほど繊細なので研磨には神経使います。
ブリッジ交換

元はエボニーのブリッジがついていたこの2本。音がどう変わるかの仮説と検証を兼ねてローズウッド製のブリッジに交換します。この2本は東京poepoeさんで販売中のものですが担当の飯田さんにお願いして工房に一旦里帰りさせました。飯田さんとは昨年のちょうど今頃に工房で話し合ってこのサペリウクレレが誕生しました。せっかくなのでやりたいことをとことん試してみたい。その結果を共有したい。そんな企画。

ローズウッドのブリッジを貼りました。サペリは比較的軽い部類の木材です。そこに最も重い部類のエボニーのブリッジという組み合わせと、エボニーよりは一段軽めのローズウッドのブリッジとの組み合わせではどちらがマッチするのか。軽めのボディに軽めのブリッジでサスティンが犠牲になる分、アタック(初速音量)が増すのではないかという仮説を立てました。飯田さん(poepoe東京の専属ウクレレ講師)のプレイスタイルはロイ・スメックらの古く渋いスタイル。それにマッチするのはむしろローズなのでは。

ローズブリッジを貼って弦を改めて通す。音を出す。ポンっと弾いた出音がまさしく仮説通りの元気なアタックとなりました。オールドマーチンがマホガニーブリッジを採用していたのもこうした実践的な経験則からなのかもしれないと思いました。当時はナイロン弦オンリーの時代、そもそもギターみたいなサスティンをウクレレに想定していなかった。なので重いブリッジでエネルギーをいっぺんに持っていかれないように軽いブリッジを採用していたんじゃないか。そんな仮説も立ちました。poepoe東京さん、ご協力ありがとうございました。
次の4本製材開始

塗装工程も半ばを折り返したので次のロットの製作に入りました。鎌倉クワイエットヴィレッジさんオーダーのジャーマンローズコンサートを含め今回も色々あります。ワイルドマンゴー、シダーローズ、シンカーレッドウッドとキルトサペリのテナーも。

木材を前にしてイメージを膨らますこの時間がとても好きです。まずこの工房にこの木材がやってきてくれたことに感謝。きっといいものに仕立てるぞと自分に言い聞かせて着工。果たしてどんなウクレレになるだろう。
コメントをお書きください