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今週の製作日誌

3/8土曜日撮影

予定通りボディ完成まで進めました。今回のロットの面子はタイプ1が一台、シダーローズ、ジャーマンローズのタイプ3。シンカーレッドウッド&フィギャードサペリサイドバックのテナー。色々な木材の組み合わせで作っていて中々楽しいです。特に同じローズサイドバックのタイプ3がシダーとジャーマンは興味深いです。シダーローズ、ジャーマンローズ、これまで何十本も作ってきた組み合わせではありますが毎回新しい発見があります。一口にジャーマンと言っても夏目と冬目のバランスや丸太のどのあたりの部位かなどで性格も様々。シダーもほんとに色んな性格のものがあって製材する前によく観察して仮説を立ててから製作に入ります。その答え合わせが一旦この箱になったとき。今回は少しトップを厚めにしました。










先月作ったジャーマンローズのタイプ3です。この子は製材前の板の状態で明るく前に出てくるようなタップ音を感じたのでブレイシングは低め、ブリッジプレートを厚めにしました。その結果、予想以上に煌びやかなサウンドになって少々驚きました。逆の結果じゃなくて良かったです。いや、これまで何度も何度もいわゆる「残念な結果」になって世に出さなかった経験があります。昔は完成して弦を張ってみるまで成否が分からなかったんですが散々失敗をしてきた結果、表板の製作途中で大方の結果が予想できるようになってきました。きっと製作者によって完成度の成否を見分けるポイントは様々なんだと思いますが自分の場合は表板のブリッジプレートを貼った後の調整とブレイシングの削り込みでだいたいの仕上がりを予想します。







昔は自分にとって気持ちいい鳴り方をしたら合格おめでとうだったですが色んな経験をしていくうちにどんな音作りをしたらユーザーが喜んでくれるかを前提にして考えて作る癖がついていきました。簡単に言うと自己満足の趣味のウクレレ製作から始まった20年前の自分から少しずつお客さん相手の仕事に変わっていったというだけのことなんですが。ごく当たり前のことを偉そうにつらつら書いただけの記事になってしまったところで今週は締めたいと思います…。次週はネック製作、ジョイントまで終わらせる予定です。




 

追記

 

もう時期春になりますが乾燥の季節は5月手前ごろまで続きます。今冬の乾燥はかなりのもので木材にとっては大変厳しい環境となっています。木は乾燥すると幅方向に収縮します。その収縮運動に耐えきれずブリッジが剥がれます。乾燥には十分にご注意ください。