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今週の製作日誌

オーダーテナー製作

テナー、木工完了しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウクレレ製作を始めてからもう二十年とちょっとが経ちますがいつまでたっても「これで完成、もうこのままでずっといく」とはならないのが不思議です。常に今度はこうしてみようとか「あれやってみたことなかったな」みたいな発想がふわっと湧き続けてきます。このテナーでも裏板を3ピースにする新たな試み。写真の露出をミスって真っ暗な画像になってしまいましたが玉杢サペリ2枚と真ん中にフレイム杢の栃を合わせてます。ちょっとしたオシャレポイントにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スロテッドヘッドの化粧板にはブラジリアンローズを貼りました。指板は貴重なマグロ(真っ黒なエボニー)です。このエボニーもアフリカのカメルーン産なんですが暑いアフリカのイメージとは裏腹にかなり標高の高いところで生育しています。1000~1700m程の山地が広がり、さらに西アフリカ地域の最高峰カメルーン山の標高はなんと4000m超えです。そんな遥か彼方の大自然からやってきたエボニーを指板に使ってるんですね。なんかロマンを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

今回は指板の両サイドに白いラインを入れることに。額縁ラインでも良かったんですが縦のラインを強調したかったので両サイドのみに白線を入れます。0.5mmのドレメルビットで慎重に溝を加工していきます。一見すると一枚のエボニー板に見えますが実は同じこのエボニーから取ったバインディングが巻かれています。NCルーター持っていればCADで設定して一枚板で完結するんですが当然持ってないのでドレメル片手に自前加工です。

 

 

 

 

 

 

 

「白線の内側まで下がってお待ちください」なんつって

 

 

 

 

 

 

同時進行のウクレレたち

昨年頂いていたオーダーのウクレレも順次製作を進めています。こちらは岐阜県内のお客様からのオーダーコンサート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショップオーダーのウクレレ達も同時に製作しています。こちらは鎌倉クワイエットヴィレッジさんからのオーダーコンサート。QVのタイプ3、392mmです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄焙煎染めに挑戦

新しい試みと言ったら最近の研究はこちら。「鉄焙煎染め」です。

楽器の着色方法で最も手っ取り早いのはラッカークリアにバンチャクという化学着色料をシンナーと混ぜてスプレーガンで吹き付ける方法です。でもそれは敢えてずっとやってきませんでした。木の持つそのままの天然色を大事にしたかったからです。でも最近、ちょっとだけ部分的に変化を加えてもいいかなと思うようになってきました。でも無理やりバンチャクのような化学物質で着色するのは気が引けたので天然素材を媒体にした方法がないか探しました。ある東京の老舗家具メーカーの塗装部のサイトが目に止まりました。それがこの鉄焙煎染めです。タンニンを多く含む天然の松ぼっくりなどを煮出してそれを抽出して鉄と反応させて黒く着色します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

煮出したタンニンを金色キャップのビンに詰めました。銀色キャップの方にはスチールウールを酢漬けにした液体が入ってます。酢はハイネケンのホワイトビネガーを使いました。このまましばらく放置した後に色んな木材でテストしてみたいと思います。